お薦めの一冊
『建設動乱』
2000年10月19日 初版発行
著者:山崎裕司/ 発行:ダイヤモンド社
定価:1500円/日本経済新聞社山中省吾 2000/12/13 序章 建設蠢動(しゅんどう)
第1章 2000年、建設崩壊が始まった
第2章 のたうちまわる旧建設産業
第3章 崩壊が引き起こす「動乱」の時代
第4章 建設省、動く!
第5章 見えた!動乱の果ての新建設産業
第6章 人口激減時代を勝ち抜く新建設産業とは!?
第7章 地方から革命を起こせ!
それが建設産業の生きる道だ 終章 この危機はチャンスだ!
昨年のベストセラー「建設崩壊」の完結編ともいうべき著作 「建設動乱」が書店に並びました。 著者は山崎裕司氏、出版社はダイヤモンド社です。 山崎氏は建設産業について最も注目されている 評論家(コンサルタント)の一人、言わば「時の人」。 いろいろなメディアを通して大活躍です。
歯切れの良いリズミカルな文章、専門的で難しいところも 氏独特の感性で表現している例え話は、読者に鮮烈な イメージで建設産業の現実と未来を想起させます。 一気に読み終えることができる本でした。
前作「建設崩壊」では「これ以上次のページをめくるのが恐い」 と読者に思わせたほどリアリティーを伴った「脅し」の数々。 いわば「あたりまえ」の現実をえぐりだしたのですが、 それほど建設産業とは官主導で「守られてきた」ことの裏返しか。 この業界はいざとなれば「行政が何とかしてくれるだろう」 という甘えと「過去の遺産にしがみつきたい」という意識が 現状変革にブレーキをかけているのは確かなようです。
前作で、脅すだけ脅しておいて、「じゃあどうすれば良いのだ!」 「出口は何処にあるのだ!」という欲求不満と恐怖感に満ちた読者に 次に訪れる「胎動の兆し」を紹介し、その意味では 「建設再生」あるいは「建築蘇生」と言っても良いくらい 創造性に溢れた内容でもあります。
前作「建設崩壊」と姉妹本といったのは、前作で投げかけた問題に対して 「古い建設産業の崩壊の向こうに新しい大きな魅力のある建設産業の到来」 を示唆してきちんとした方向付けをしているから。 もちろん、今回出版された「建設動乱」だけを読んでも ストーリーはちゃんと完結しています。
序章ではオープンシステムの取組みも紹介されています。 是非、お買い求めを。
![]() ![]() |
![]() mailto:staff@open-net.co.jp |