オープンネット・ニュース 1999.11 Vol.1
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巻頭言から
オープンネットニュース創刊にあたって         オープンネット(株)代表取締役/山中省吾

 オープンシステムによる建築革命は、全国各地で会員事務所の地道な粘り強い活動により、着実に成果をあげつつあります。建築を依頼する人たちが主体となって計画を進め、私たちオープンシステムの設計者と共に結論を導き出す手法、建築業界に於ける多重下請構造を改革し、専門工事会社も共に依頼主のパートナーとなって工事を完成させる手法などは、建築プロジェクトの透明性を確保するという意味で、依頼主から共感の輪が拡がりつつあります。
 しかしながら建築業界には、個々の事務所ではとても乗り越えられない大きな壁があります。それは建築資材や住設機器などに於ける流通の仕組みを改革すること、ノウハウや情報を共有化しさらに整理分析して発展させること、建築の補償制度を整備することなどです。
 そこで、この部分の改革や構築を進めるために創立したのが、新しい会社、オープンネット株式会社です。オープンシステムは、新しい考え方の新しい方式です。それぞれの事務所毎に資料を作り、依頼者に説明するのは大変な労力です。また、実務においても、新しく始める場合は大変な苦労を伴います。そのために、オープンネット株式会社は、オープンシステムの設計事務所を側面的に支援します。理念や考え方をいろいろな角度からまとめ会員が自由に使えるようにすること、実務に必要な書類を共有化すること、単価や細部にわたる手法などのデータを集め整理すること、それぞれの会員が持っている得意な能力を会員同士で利用しあうこと、会員が主催する建築セミナーの支援、会員の研修会、などを行います。さらに、建築資材や機器のOEM販売によって、依頼者がオープンシステムのメリットを今以上に享受出来るようにすること、オープンシステムに対応した建築の保証制度を構築することなどを行っていきます。
 オープンネット株式会社は、オープンシステムを推進する全国の設計事務所の広報としての役割もあります。そのため、今回「オープンネットニュース」を発行することとなりました。皆様が家づくりを検討される際の参考にしていただければ幸いです。
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