既存の建築業界に挑戦する 建築設計事務所のネットワーク
![]() |
![]() |
2000.9 vol.11 |
日刊建設工業新聞 8月10日(24面)にオープンシステムの紹介記事が掲載された。
大見出しには「新たなネットワークと作業環境の創出」〜インターネットを活用した情報共有がカギ。
紙面一面に3つの事例が紹介されたが其の内のひとつ。「時間・場所を選ばず共同作業が出来る設計環境の建築手法」
の熊本大学教授・両角氏と、「コンピュータ化が既存のシステムを変える」のプランテック・大江氏の記事と共に、
”建設設計界にも徐々にITが浸透してきた”最新事例として、「発注者・設計者・施工者間の情報共有によって
分離発注を実現するインターネットサイト・オープンネット」として紹介された。本文掲載内容は、以下
http://www.open-net.co.jp/news/news_1_27.html
”IT”の文字がこれだけ氾濫している中、オープンシステムの位置付けはどの程度なのだろうか。
オープンネットのネットたる優位性を、エンドユーザー(消費者)にどこまで理解され活用されるようになるか、
が今後の課題だろうと結んでいる。
建築知識9月号(P40)、”英富美の一押し!ホームページ”のコーナーで「オープンネット」が取り上げられた。
このコーナーはアーキメディア・ラボの斉藤氏が建築関連のサイトを廻り目に留まったサイトを紹介していくもので今回が2回目。
建築知識は、設計事務所をはじめ建設業界の中でも、最も購読者の多い部類に入る建築情報誌のひとつで、
反響は即ホームページのアクセスカウンターに返ってくると思われる。連載2回目で取り上げられたことはまったくの幸運だったのだろうか?
本文掲載内容は、以下
http://www.open-net.co.jp/news/news_1_28.html
斉藤氏は結びで、”このサイトの活動を見ていると、設計者として、自分自身のあり方やこれからの仕事の方向性を考えてしまう”
と述べられている。産業構造の変革は誰しもが肌で感じるところで、このままで良いとは思っていられない現実がいたるところにある。
受注の減少・競争の激化といた中で、状況は益々過酷で、IT効果による中間費の削減で得られる経済のスリム化は、
「家は一生に一度の高い買物」といってはばからない住宅産業をどこまで許すのだろうか。オープンシステムネットワークは、
この方向性を考えてしまった人たちにとってどれだけの回答が返せるのか、今後の取り組みにかかっていると思う。
現状のオープンシステムの概要を解りやすくまとめた小冊子”オープンシステムガイドブック”が8月始め完成した。
HPには詳しい内容の解説があるが、これをインターネット環境がない人に提供するには膨大すぎて加工しづらい。かといって、具体的にこんな感じと話すのもなかなか時間が掛かり要領を得ない。以前から、まとまった形の解説資料の必要性が問われていた。今回完成のガイドブックは、HPの内容も良く反映しており、現在のオープンネット会議の取り組みについても大筋の把握が出来るよう構成されている。何よりもコンパクトで手軽に渡せる文書情報であることがポイントが高い。
構成は、『住宅産業の現状』という情報記事から始まり、オープンシステムの概要へと続いていく。冒頭のオープンネット会員90社の名前の入ったマップは、あらためて数の多さに驚かされる。オープンシステムの家づくり、建設資材の流通革命、建築補償制度、オープンシステムの実例等の紹介が、客観的な立場からまとめ上げられている。終始一貫した取材手記風の文章構成となっており、読者にとっては、とても受け入れやすい内容ではないかという印象を受けた。
![]() |
![]() |
![]() |
クロス工事が盛んに行われています | 上棟を終えてすぐ海外出張へ出かけたご主人が7月21日、帰って来ました工事も残すところ一週間です。 | 家のどこかに使ってみたいと言っていたガラスブロックの前で感慨深げに高田と何やら話しています。 |
|
◆ベルード/八戸です。 オープンシステム第一号の福澤邸がもうすぐ完成します。 8月5日、6日の一般公開を前に、29日、30日で当社が 行っている「すまいる講座」の受講生を対象とした見学会 を開催しました。 約、35件に発送した案内状でしたが、2日間で8組、プラス 近所の方たちで十数組の来場者がありました。 衛生設備やカーテン、テレビドアホン等、取り付けがまだ 完了していない中の特別公開でしたが、十分に話せた事 が幸いして、かなりの手ごたえを感じました。 又、山中設計さんを参考に、家が建つまでのエピソードを 小冊子にしたのも好評でした。 |
八戸のベルード建築設計事務所で、7月末オープンシステム第一号棟「福澤邸」が完成した。完成後の見学会も盛況のうちに終了し、オープンネットMLにその様子が報告された。
特筆すべきは、「建築主(福澤様)からの感想文」だ(下記紹介)。国民の半数の世帯が住宅に不満、次に建てるときは同じ建築会社に依頼するかの回答で実に80%がNO、という現状で、このような感想文をもらえる事自体驚きで、オープンシステムを実践する事務所にとって何よりの勲章だろう。
この背景には、オープンシステムを実践に移すまでの勉強会・建築に関する予備知識の蓄積を目的に、当事務所で定期的に行っている「すまいる講座」の存在があるように思う。月1回で3ヶ月を1クールとする講座のなかで、受講者と講師は学習と信頼を重ねながらだんだんと建築主と業務委託者への関係に移行していく。時間や労力は掛かるが、オープンシステムにとって建築主の建築に関する知識の習得は不可欠で、委託される者にとって信頼を得ることが第一、実に的確なシステムである。
● 私たちとオープンシステムの出会い
(こうして私たちは家を建てた) 1.オープンシステムとの出会い(ベルード建築設計事務所との出会い) 人は皆いずれはマイホームを手に入れたいという願望があると思う。住宅雑誌を読み、住宅の展示場に足を運び、といったことが積み重なり、営業マンの巧みな言葉や、見せ掛けの豪華さに魅了されて、どこかのハウス会社や工務店で建てるという結論へと到達すると思う。 私達もそれと同様で、あちこちの見学会に出かけ、雑誌を読み、知人から色々話を聞いていたが、何処の見学会へ行っても「何か自分達が考えているものと違うような気がする」しかしそれが何なのかハッキリわからないまま、何処の見学会に行っても同じ様だからこのへんで決めようかと見積もりを取る。あまりの金額の高さと、間取りが自分達の意向を何も反映されていないということもあり「無理だ、あきらめよう」とマイホームの夢を断念した。 そんな矢先、大家さんから「8月いっぱいで出てください」との手紙が届く。どうしよう? 悩んだすえ、妻が「友達が確か設計事務所でパートをしている」ということで早速電話をする。「とにかく一度話しだけでも聞いてごらんよ」の言葉で会って見ることに。 「土地もない」「お金もない」でも会うだけ会おう。・・・・「きっと今までのハウス会社と同じだろう」と期待は小さかった。雪の日の土地探し、吹雪の中でいくつかの土地を案内してもらう。周囲の環境の問題、地盤の問題、色々と説明してくれる。チョット今までの会社と違うんじゃないのか?・・・・・ とりあえず設計事務所へ、向かう途中高田さんの車が雪にはまり身動きが取れなくなり、私の車で引っ張りあげる。今思うとこのチョットしたトラブルで身構えていた私の気持ちが柔らだと思う。 設計事務所へ行った。そこは狭い貸事務所、パソコンが何台かあり、木材や建材のサンプル等が棚からこぼれんばかりにある。しかも二人だけでやっているという。大丈夫なのか?今まで大手のハウスメーカーや地元で大手と言われるハウス会社としか話をしていなかったので、この規模の小ささに不安を感じた。しかし、高田さん・小橋さんの家に対する考え方、どうしたら建て主様が安心して住める住宅を創っていけるのかという、その思いを聞いているうちに私たちの大手ハウスメーカー志向が必ずしも正しくないと思い始める。 そこで改めて「オープンシステム」の話を聞く。最初は何なのかよくわからない。家を建てるのはハウス会社や工務店に「お願いします」といって建てることしか知らなかったから、何か特別な建て方でもするんだろうか、何か裏があるんじゃないか?と再び不安が頭を持ちあげる。 「家を建てて、建て主さんにお引渡しをする」このことについては今のハウス会社と何ら変わらない。そのプロセスが大きく違うものだとその内容をさらに突っ込んで聞くことにより、ようやく理解できる。 2.設計図面・業者決定・工程会議・契約 図面も自分達の希望を存分に取りいれてもらい、ほぼ出来上がりに近ずく。本音と本音で話し合い、どうしたら私たちが満足できるかを真剣に考えてくれる。さらに模型を作って再度チェック。とてもわかり易い。 最終的な設備・仕上げ・使用木材等を設定して各業者から見積もりを取って、見積書をチェック。自分達で業者を選べるこんな素晴らしい事はない。次に各業者との顔合せを含めた工程会議に参加。続いて各業者との直接契約。一人一人の顔を見て契約書にサイン「よろしくお願いします」「一生懸命やります」この簡単な言葉のやり取りの中にも胸がジーンとしてきた。おそらくハウス会社に頼んだら、こんな充実した感動は得られなかったと思う。 3.着工・工事過程・完成 着工してまもなく私が海外出張(7月21日)のためこの間のことは家内に任せる。 主人が出張で不在になるため、実際の工事期間はわたし一人で経験することになりました。多少の不安はありましたが、ベルードの小橋さん(女性建築士)が親切にアドバイスしてくれて 主人が帰ってくるまで何の心配もなく進んでいきました。 友達に聞くと、建て主があまり現場にいくと職人やハウス会社の人が嫌な顔をするからあまり行かない方がいいよといわれたことがあった。そうなんだと思い遠慮していると、小橋さんから一緒に家を見に行こうよと誘われ、それから毎日のように見に行くことになった。「そうよね 自分の家だもの、最初から最後まで見ていたい」そのうち職人さんたちとも仲良くなり、気軽に会話も出来るようになり、「これ何処に使うの」「これはどうゆうふうになるの?」とうるさいくらいに聞く始末。でも職人さんも親切に教えてくれた。またベルードの高田さんたちも毎日現場にきて、適切な指示を出してくれて模型と同じものが日を増すごとに出来てくる。 私も、この家に一緒に参加して造っているんだという実感が湧いてくる。とても楽しく嬉しい。 オープンシステムでなかったら、こんな楽しい経験絶対味わえないと実感する。 主人も出張から帰りもういよいよ完成に近ずく。出来ばえを見て主人も満足そう。 ここまで来る過程で、自分も積極的に参加して造ったことを主人に伝えると、自分が参加できなかったことを残念がっている様子でしたが、満足そうでした。 4.完成見学会 8月5・6の2日間の完成見学会 ベルードさんには迷惑をかけるのではと思いつつも この嬉しさと、満足感を、来てくれる人になんとしても伝えたい オープンシステムの素晴らしさを何とか分かってもらいたいと2日間ずっと会場に主人と二人でいました。 ベルードの高田さん・小橋さんも、「私たちが100回言っても信じてもらえないが、オープンシステムを実体験した建て主さんの一言の方が効果がある」といわれ、邪魔になるのを承知で説明した。それほど自分達にとっては満足している家だから。 最後に一言 オープンシステムについて1つ2つ紹介します。 1つ目は建て主の思うがままの設計が出来ること。 2つ目は中間経費がかからず、お金の流れが透明で納得して支払が出来る。 3つ目は・・・・・私たちの言葉ではなくこの素晴らしいシステムはベルード建築設計事務所へ出向き、自分達の耳と目と肌で感じ、高価な買い物であるマイホームを真剣になって考えてみてはいかかがでしょうか。 こうしていま出来上がった家に住んでみて、改めてベルード建築設計事務所の高田さん・小橋さんそして数々の業者の皆様方、感謝・感謝・感謝の連続です。 色々お世話になり本当にありがとうございました。 追伸 この感想文を書き、ベルードさんへ届に行ったとき、小橋さんから地鎮祭から完成までの 経過を撮った写真集を渡されました。小橋さんいわく、歳をとったら自分で設計したお宅を訪問して、お茶をご馳走になりながら、その時々の思い出話をしましょうよ!! きっとそのときはもう高田さんはいないよね?・・・・・(笑い) 平成12年8月16日 青森県八戸市 福澤 幸衛 |
以下は完成見学会で、配布された資料。福澤様ご夫婦も来場された方に手渡され、説明されたとのこと。通常、完成見学会は請負業者が次のお客様を求めて、お施主様に頼み込んで開くものと理解していたが、オープンシステムでは少し勝手が違うようだ。
●オープンシステムによる家づくりの実際の事例を見てください。 「こんなに、価格の違いがあるのには、正直言って驚き!! やっぱり、オープンシステムで建てて、ホント良かったわ!」 <見積参加業者別金額比較表> |
|||||
業種 | 各工事別にとった見積り | 工務店 | 決定金額 | ||
基礎工事 | 2,100,000 | 1,770,000 | 2,530,000 | 1,770,000 | |
仮設工事 | 180,000 | 210,000 | 260,000 | 180,000 | |
左官工事 | 147,800 | 235,000 | 198,000 | 220,000 | 147,800 |
大工工事 | 3,000,000 | 2,700,000 | 1,700,000 | 3,600,000 | 2,700,000 |
木材納入 | 2,015,000 | 1,812,680 | 2,580,000 | 1,812,680 | |
建材搬入 | 2,310,400 | 2,650,000 | 2,734,500 | 3,300,000 | 2,310,400 |
板金工事 | 423,000 | 380,900 | 600,000 | 380,900 | |
外部建具 | 1,160,000 | 1,530,000 | 1,580,000 | 1,800,000 | 1.160,000 |
内部建具 | 700,000 | 565,812 | 800,000 | 565,812 | |
塗装工事 | 620,000 | 560,000 | 450,000 | 800,000 | 450,000 |
内装工事 | 729,320 | 965,200 | 1,150,000 | 729,320 | |
電気工事 | 691,200 | 553,520 | 708,000 | 988,000 | 553,520 |
ガス工事 | 100,000 | 200,000 | 100,000 | ||
給排設備 | 1,400,000 | 1,400,000 | 1,500,000 | 2,000,000 | 1,400,000 |
住設工事 | 2,400,493 | 1,915,270 | 3,200,000 | 1,915,270 | |
室内清掃 | 38,750 | 65,000 | 38,750 | ||
防虫防蟻 | 55,000 | 65,000 | 120,000 | 55,000 | |
断熱工事 | 80,000 | 50,000 | 150,000 | 50,000 | |
床暖工事 | 431,250 | 600,000 | 550,000 | 800,000 | 431,250 |
畳 | 48,000 | 72,000 | 48,000 | ||
雑費 | 150,000 | 100,000 | |||
施工費合計 | 25,385,000 | 16,898,702 | |||
(坪単価) | 655,096 | 436,095 | |||
設計管理料 | 2,500,000 | ||||
総合計 | 25,385,000 | 19,398,702 | |||
差額 | 5,986,298 |
只今、全国各地でオープンシステムで建てられた家の完成見学を開催しています。プランや構法はそれぞれ様々。 それぞれの事務所のオリジナルの家づくりを現地で存分にご確認していただけます。また、オープンシステムの 仕組みについても、現場での生まれたての最新情報が入手できると思います。お近くの方は、ぜひお問合せください。
オープンネット(株)では会員を中心に各地でオープンシステムの説明会を開催しています。従来の建築の仕組みとオープンシステムとを対比させ、問題点と解決方法を解りやすく解説します。 |
||||||
9 | 9 |
土 | 大阪府 大阪市 北区 |
主催 | アイ・シー企画(株) | |
場所 | アプテック(住まい情報センター3階) 地図 |
|||||
時間 | 受付:13:00 開始:13:30〜16:00 |
|||||
参加費 | 無料 (予約申込) | |||||
問合せ | 組織 | アイ・シー企画(株) 地図 | ||||
担当 | 長谷川 | |||||
電話 | 06-6886-4312 | |||||
FAX | 06-6886-4314 | |||||
seminar@icen.com | ||||||
定期説明会 下記の事務所は毎月定期的に説明会を開催しています。 |
||||||
|
||||||
青森県 八戸市 |
開催日 | 毎月第2・4土曜日 | ||||
主催 | (有)ベルード建築設計事務所 | |||||
場所 | (有)ベルード建築設計事務所内 八戸市大字売市字小待128-9 |
|||||
時間 | 13:00〜 | |||||
参加費 | 無料 | |||||
問合せ | 組織 | (有)ベルード建築設計事務所 | ||||
担当 | 高田 | |||||
電話 | 0178-41-2058 | |||||
FAX | 0178-41-2059 | |||||
berudo@guitar.ocn.ne.jp | ||||||
|
||||||
東京都 港区 |
開催日 | 毎月第2・4土曜日 1回に10人程度を想定しています。 参加される方は、事前に電話又はメールにてご確認ください。 |
||||
主催 | (株)アムス・プランニング | |||||
場所 | アムス・プランニング 事務所内 地図 |
|||||
時間 | 14:00〜16:00 | |||||
参加費 | 無料 | |||||
問合せ | 組織 | (株)アムス・プランニング | ||||
担当 | 安達 | |||||
電話 | 03-5464-2163 | |||||
FAX | 03-5464-2164 | |||||
info@ams-p.co.jp | ||||||
|
||||||
鳥取県 米子市 |
開催日 | 毎月第2土曜日 | ||||
主催 | (有)山中設計 | |||||
場所 | 山中設計内 米子市米原5-3-20 |
|||||
時間 | 13:30〜 | |||||
参加費 | 無料 | |||||
問合せ | 組織 | (有)山中設計 | ||||
担当 | 赤井 | |||||
電話 | 0859-23-3343 | |||||
FAX | 0859-23-3493 | |||||
akai@open-net.co.jp |
![]() ![]() |
![]() mailto:staff@open-net.co.jp |