オープンネット・ニュース 1999.12 Vol.2
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巻頭言から |
パートナーシップの家づくり (株)現代設計事務所 代表取締役/桐山貞善 オープンシステムの良さは、正に「パートナーシップの家づくり」にあると言えます。 20世紀の建設業は縦の関係で成り立っていました。しかし、21世紀の建築は横のネットワークで作り上げられる物であると考えます。これは従来の常識を全く覆すことです。造り手の側に立ったシステムは、信頼関係を作り上げることができませんでした。クレーム産業と言われ、欠陥住宅を生んだのが20世紀の建設業でした。これからは、住み手が自分の家を造る権利を取り戻し、各専門家は、その職能を発揮し、共同で家を造り上げることが大切であると考えます。それが、オープンシステムの理念になっています。 山中社長と初めて会ってから3年、オープンシステムを取り入れようと言われるままセミナーを開いて見ましたが、思うようにお客様は集まりませんでした。お見えになったお客様も、「設計事務所」が、何をやるところか理解されていませんでした。そのため、このシステムが持つ意味や重要性を理解していただくことは、大変な労力を必要としました。また、私自身、お客様の目線で話ができる様になるまで、随分と時間がかかりました。それほどまでに建築設計者はお客様から遠い存在であったのです。 いざ、工事が始まると、今度は職人の方との意見の食い違いなどが有り、何度このシステムをやめようと思った事か解りません。10棟目が完成した頃に、初めてお客様に「オープンシステムは大変だが、社会に役立つ良いことだ」と声をかけていただくことができ、感激しました。オープンシステムは建設費を下げることができます。これは大きなメリットです。お客様が家づくりにこだわりを持ち、家族のふれあい・生き方・育て方を時間をかけながら検討する場合に、オープンシステムは最大の効果を発揮します。これからも私たちはお客様の家づくりがより良く、より安くできるためのシステムづくりを進めます。 |
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