オープンネット・ニュース 2000.04 Vol.6
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巻頭言から |
'信頼’が建築にもたらすもの (株)ワード設計
代表取締役/星野信治 「安心」・「信頼」ということばが、頭の中を巡っています。使い古された言葉ですが、何事においても相手の立場に立って物事を見極め、互いに納得ずくで仕事を成就させるのは、なかなか困難なことです。 なかでもわたしたちの活動の場である建設業界でそれを実践していくのは不可能なことにも思われます。そこには、多くの人が携わり、大きなお金が動くにもかかわらず、不透明、あいまいさが横行し、建築主と施工会社、また設計者の間にも、かけひきや、疑心暗鬼の感情が日常化している印象さえあります。 このような中にあってオープンシステムには、お客様とわたしたち設計者の間に信頼を形づくる、すばらしい仕組みが構築されています。オープンな建築情報、明らかにされる人、物、金の流れの中で、建築主と設計者、施工者がパートナーシップを組んで建築に取り組む明快さ、爽快さがあります。 個人にとって人生最大の大仕事ともいえる住宅建設。オープンシステムの実践を通してお客様とのあいだに強い信頼関係を築くことができれば、それは単なる「仕事」や「経済行為」の範疇を超えて、社会的信頼の回復にもつながるものがあるように思えてきます。 現在施工中の住宅の建築主の方との会話のなかで「星野さんとは一生つきあっていくのだから」と、しごく当然のように言っていただきました。 一軒の家づくりが、人生のひとつの出会いともいえる深い出来事に思われます。 |
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