オープンシステム参考資料
9.住宅ジャーナル「建築革命を宣言するオープンシステム」
1995年正月明け、東京の住宅専門誌、住宅ジャーナルの記者から電話で取材の申し込みがあった。取材をかねて私の建築革命セミナーに参加していただくことになった。

セミナー終了後、東京から来られた記者と意気投合し夜遅くまで語り合い、今だに友人付き合いが続いている。 住宅ジャーナル3月号に「建築革命を宣言するオープンシステム」として、7ページにわたる特集記事。その中で「ここにまた新たな方向からコストダウンにアプローチする起革家が現れた。鳥取県米子市の建築家、山中省吾である。氏の提唱するオープンシステムは、下請工事を分配するだけのブローカーに成り下がっている工務店を排除し、設計事務所が設計、施工管理を行うことで、コストダウン効果を直接施主にもらそうとするものである。存在理由なきものは淘汰される。商社、問屋の次に振るい落とされるのは技術力なき工務店である。」とかなり過激に紹介。

事務所のスッタフと、革命に向けてやっと一歩前進したことを確認し、決意を新らたにした。その後、住宅ジャーナル社の記者から講演依頼があった。’96グッドリビングショー。場所は新しく完成したばかりの東京国際展示場、通称ビッグサイト。生まれて始めて話しをしてギャラをもらった。芸能人の気分とはこんなもんなんだろうかと思った。

それにしても米子で開いている建築革命セミナーは、参加者が10人前後しか集まらない。会費もたった2千円で済む。それに比べて会費2万円ちかく払って、全国から泊まり掛けで、150人も話しを聞きにくるなんて、米子でも東京でも話す内容は同じなのに。東京ならすごい、良い話しが聞けると思い違いをしている人が何と多い事か。自分の足元にいくらでも、材料がころがっているのに。知識や知恵とは人から与えられるものではなく、自分で探し出し身に付けていくものだと思う。
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