今までの経緯
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会社を立ち上げてから今日までの経緯をまとめました。

  • オープンシステムの設計事務所5社が集まって、ネットワークをするための新しい会社を立ち上げようと「ビジネスプラン」の作成に取りかかったのは平成10年の2月でした。Eメールを交換しながら作成した「ビジネスプラン」は7月に完成し、400字原稿用紙に換算して300ページもの枚数に及んでいました。
  • 平成10年9月に新会社「オープンネット株式会社」を登記したときは、13社の設計事務所がオープンネット会員としてネットワークに参加してきました。また、ごうぎんキャピタルから資本参加、監査法人トーマツにも顧問として参加して頂き、順調なスタートを切ることができました。新会社発足以来、昨年はホームページの整備、情報の整理などに明け暮れました。具体的な成果としては、ユニットバスのOEM(相手先供給ブランド)を実現することができました。(現在は木製床材、壁材、石材、床暖房などに拡大しつつあります)
  • 年が明けた平成11年1月12日に第1回全体会議を開催しました。オープンネット会員16社中15社の参加をみて、白熱した討論が展開されました。このときの主要なテーマは、新しく実施される「オープンシステム補償共済制度」についてでした。
  • この補償制度は国内最大手の損害保険会社と共同で立ち上げた制度です。工事中の賠償責任、完成引渡後10年間の瑕疵補償、建築士賠償責任、PL法と骨子として成り立っています。工事中に専門工事会社が倒産したときに、業者の入替えによる工事費の増額分を保険で補填するという、オープンシステムならではの補償も盛りこまれています。
  • 広報活動の一環として最初に取り組んだのは、平成11年1月26日に行った東京大手町にある経団連会館での「記者発表」でした。できたばかりの弱小企業としては、新聞広告やTV広告費用があまりにも高く、とてもリスクを負えませんので「記者発表」という奇襲戦法にでた訳です。やってみるものです。記者の方たちの関心は非常に高く、約30の紙誌に取り上げて頂くことができました。ありがとうございました。
  • 平成11年2月は関西の会員4社が合同でセミナーを行いました。大阪2会場、神戸、京都の計4会場で行いました。会員獲得とクライアント獲得の両方を意識したセミナーです。設計事務所は規模が小さいので、広告を出すのも大変です。このときはオープンネットが300万円を負担して新聞に広告を出しました。4会場で約150人の集客がありました。
  • 平成11年2月よりメーリングリストを立ち上げました。メーリングリストにメールを投げ込むと、オープンネット会員全員に配信されます。また、返信も全員に配信されます。1ヶ月平均120通のメールが行き交っています。メーリングリストのメンバーにはオープンネットの顧問弁護士、会計士、税理士、土地家屋調査士、金融キャピタリスト、保険アドバイザーの方にも参加頂いています。オープンシステムに関することは勿論、建築に関する法律や税務問題も、質問したり、討論したりすることができる仕組みになっています。
  • 平成11年3月には創造法の認定を取得することができました。創造法は通産省がベンチャー支援のために作った法律で、各県が窓口となって認定します。
  • 平成11年4月は各地の会員が一斉にセミナーを行いました。各会場20〜40名の集客がありました。(東京、名古屋、大垣、大阪、岡山、米子、広島、福岡)
  • また、4月には岡山の会員2社が合同で記者発表を行いました。オープンネットが東京で行ったときの資料を県版に直して行いました。地元山陽新聞などが取り上げてくださいました。また、NHKのTVでも流されました。
  • 平成11年5月14日に大阪で第2回全体会議を開催しました。オープンネット会員31社中28社35名の参加がありました。オブザーバーで参加した事務所も2社ありました。
  • 平成11年10月8日に大阪で第3回全体会議を開催しました。オープンネット会員43社中29社39名の参加がありました。オブザーバーで参加した事務所も2社ありました。
  • 平成11年11月11日〜13日にわたって、JIA(日本建築家協会)の全国大会が行われました。今回、山中社長が「CMの様々な実践例」のパネラーとして招待され、講演を行いました。 講演の内容は、オープンシステムの紹介と、考え方であり聴講者の評判も「非常に解りやすい」と言う物であったようです。
  • 平成12年4月1日に、愛知県豊橋市でオープンシステム講演会が開催されました。(主催:大村建築設計事務所)この講演会は、オープンシステム関連の講演会の中では、かつてない程の大規模なものとなり、総勢139名の出席者を集めました。出席者の内訳は建設業者・専門技術者(54名)、設計事務所(29名)、一般参加・ネット関係者(56名)でした。
  • 平成12年4月14日に東京で第4回全体会議を開催しました。オープンネット会員69社中49社51名の参加がありました。会員数の増加と共に、回を追うごとに規模が拡大していくのは自然の流れでしょうが、 それゆえに、オープンシステムの方向性の確かさというものを、あらためて実感できる良い機会に恵まれました。
  • 平成12年5月現在で、全国79社の建築設計事務所のネットワークを構築することができました。北は北海道から南は宮崎県までオープンネット会員(設計事務所)ができました。応援してくださった方々に感謝します。
  • オープンシステムは仕組みというより考え方(思想)です。具体的な仕組みはまだまだ「過渡期」です。建築が基本的に「地場産業」であるなら、手法そのものはあまり細部に至るまで「パッケージ化」すべきでないと思っています。地域の特性、クライアントとの関係において「考え方/思想」を守った上で「応用」されるべきものです。設計事務所が本来持っている自由性を失ったら本末転倒します。
  • 「過渡期」と言ったのは、クライアント、設計者、専門工事会社のそれぞれがもっともっとスキルアップしなければ、本当のオープンシステムの実現は難しいという意味です。 現時点ではオープンシステム設計者の考え方が先行して、クライアントと専門工事会社を引っ張っている状況なので「過渡期」です。まだまだ時間が必要ですし、私たちがもっと努力して、来るべきその「時」を呼び寄せなければならないと思っています。
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