Documents | オープンシステムの家づくり〜「F邸の完成するまで」 | ||||||
Chapter:1 | コンタクト | ||||||
fig_2 | 担当者は誰にしよう | 1999.07.19 |
山中社長は会社へ帰ると、いきなりメールを書き出しました。帰りの車の中であらかじめ考えていた内容です。
「今日説明をしてきたFさんの家は社内プロジェクトとして皆さんの意見を反映しながら進めていきます。しかし、いちいち集まっていると時間がもったいないのでメールを使って打合せしながら進めましょう。誰かプロジェクトリーダになってくれませんか?」
と社員全員に送りました。同じ事務所にいるので口で言っても良さそうですが、仕事柄みんな現場へ出かけることが多いため、メールの方が履歴も残るし便利だと考えたからです。
山中設計の西村さん(既婚25才男)は、その日高熱にうなされ寝込んでいました。いや、正確に言うと4日間寝込んでいました。普段は滅多に寝込むことはないのですが、さすがに今回はダメみたいです。会社での普段の気苦労が一気に来たのでしょう。
5月31日月曜日、やっと動けるようになった西村さんは、まだ少し重い頭で出勤します。机に座ってメールチェックすると社長からメールが入っているではないですか・・・
「なになに。プロジェクト・・・?リーダー募集ねぇ・・・ふむふむ。」
しばし考えます。
「やるしかないか・・・」
西村さんは心を決めて返信ボタンを押しました。