Documents | オープンシステムの家づくり〜「F邸の完成するまで」 | ||||||
Chapter:1 | コンタクト | ||||||
fig_3 | 第1回打合せ「業務説明と生活スタイルの把握」 | 1999.07.19 |
早速、西村さんは第一回打合せのための計画を立てます。一番最初の打合せであるため、まずはお客さんに設計士とはどんな業務があるのかを知っていただき、合わせて、こちらもFさんの生活スタイルをお伺いする大事な打合せになります。西村さんは今までの資料をもとに業務の流れをまとめました。同時にメールを使って事務所員に意見を聞きます。以下がその時のメールの内容です。
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Fさんとの打ち合わせに使う資料を作成しましたので添付します。
今後のスケジュールと業務内容の説明に使いたいと思います。
ご意見をお聞かせください。
西村 旭 nisimura akira
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このメールに対していくつか意見がありました。主なものは、
1.資金計画も入れましょう。
2.外溝についても案を出しましょう。
3.計画から竣工までの標準的なタイムチャートを入れましょう。
などです。それらを反映して説明資料を作成しました。これが完成した打合せ資料です。(PDFファイルなので、ここでAcrobatReaderをダウンロードしてください)この資料に設計事務所業務委託料の算定表を付ければ説明資料は完成です。第一回の打合せには山中社長と蔵本さん西村さんの3人が出かけることになりました。打合せに関する西村さんのメールです。
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6月6日の打ち合わせは、混雑する時間帯でありますので、早めに出発したいと思 います。
簡単な打ち合わせも行いたいので、16時 事務所集合でお願いします。
当日の打ち合わせ内容について
1.今後のスケジュールと業務内容の説明
Fさんのご希望など持っていらっしゃるとは思いますが、私の作成しました書式(添附フ
ァイル参照)にて、オープンシステムを採用しました場合のプロジェクトを説明したい
と考えています。その後、Fさんのスケジュールに関してのプランを伺おうと思います。
2.建設予定地の環境を把握
3.家族構成とおおまかなライフスタイルの把握
4.おおよその規模と予算を把握
5.要望事項の聞き取り
6.次回の打合せ日時と次回の内容
宜しくお願いします。
西村 旭 nisimura akira
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当日、予定通りに会社に集合し、3人でFさんのところへ打合せに向かいました。
自宅の場所を「○○町の○○木材の隣」とだけお伺いしていたのですが、○○木材の隣は結構沢山の家があり、すぐにFさんの家を見つける事が出来ませんでした。しかたなく、3人はうろうろと徘徊していました。
「こんにちは!どうぞ中へ!」
突然大きな声で呼ばれたので、びっくりして声のほうをみるとFさんがこちらをみて、おいでおいでをしています。Fさんご夫婦は、この時期にしてはこんがりと焼けておられ「元気」そのものと言った感じです。楽しく生活している人という印象を強く受けました。
打合せは西村さんの計画のとおり順調に進みました。以下が第一回打合せ議事録です。
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工事名 F邸新築工事
項 目 第1回打合せ
日 時 平成11年6月6日
場 所 Fさんご自宅
出席者 施主:ご主人・奥様 /山中設計 山中、蔵本、西村
−内容−
1.今後のスケジュールの説明
作成した資料をもとに打合せから竣工までの流れを説明
2.業務内容の説明
1.と同じ資料を使い、1.の説明の流れと合わせて説明
3.業務報酬料の説明
過去の事例をもとに項目の説明
4.家族構成と大まかなライフスタイルの把握
■家族構成(いずれもご主人から見て)
□祖母(80歳前後)
□母親(60歳前後)
□ご主人
□奥様
□子供 現在二人(3歳、0歳)将来は5人の予定(希望)
□犬 猫
■家族の勤務と勤務時間及び休日
□祖 母 自宅
□母 親 すし若二本木店 8:00〜22:00頃 水曜日
□ご主人 整備士 7:00〜23:00頃 日曜日
□奥 様 運転手 8:00〜17:00頃 土日祝日
□子 供 長男は保育園 次男は奥様の実家
■休日の過ごし方及び趣味
□外で遊ぶのが好き
□時間があればオートバイを整備?する
□平日、家族全員が一緒食事をとったりすることが少ないので、休日はできるだけ
家族で過ごす
■要望事項
□家に対する想い
→休日にくつろげるゆとりを大事にしたい
→家族のコミュニケーションを大事にしたい
□配置、平面、機能への要望
→庭を広く取りたい→休日には庭で、バーベキュー等
→駐車スペースとして使う 軽自動車 1台
普通車 2台
→2階建て
→段差の無い家がいい
→家族の共有スペースを広く取りたい
→居間、食堂、台所は、間仕切壁で区切るのではなく一つの空間としたい
→階段はリビングからとりたい
→家族全員が勉強できるスペースが欲しい
→1階にテラス、2階にベランダが欲しい→蒲団など干すのはもちろんのこと、
くつろぎのスペースとして
→居室の配置(階別)
・1階 リビング、ダイニング、台所、祖母の部屋、母親の部屋、浴室、脱
衣室、洗面室
祖母と母親の部屋は将来1つの部屋として使いたい
和室を設ける必要は無い。→仏壇、神棚は居間にあってもかまわない
・2階 夫婦室、子供室2室
→トイレは2カ所 いずれも洋式
→家具は出来るだけ造付けにしたい→各室に収納が欲しい
→ガレージを兼ねた道具置場が欲しい オートバイ5台 自転車 キャンプ道具
工具等
→浴室はできるだけ広く取りたい
→本が結構あるので、その収納も考えたい
→家全体を遊び場にしたい 2階から鉄棒やロープで1階に降りる(消防署のよう
な)
小屋裏部屋をつくる 等
→耐久性を重視したい
→客間は設けず、来客があった場合は居間を中心としてもてなす。
□外観、仕上等への要望
→内装仕上には木を使いたい 床廻りのような繊細さはあまり好きじゃ無い
家の中に居ながら自然を感じたい
→外部仕上にも木を使いたいが、メンテが不安(高いところ)
(提案)メンテが比較的行いやすい場所は木を使い、困難な場所は違う仕上に
したらどうか
→瓦は好きじゃない
■建設予定地の環境を把握
□敷地環境→ 東側は前面道路その向こうにJR山陰本線
西側は隣地の畑
南北側は住居
前面道路、隣接地との高低差はあまりない(未測量)
□敷地規模→約23.0m×21.0m(未測量)ほぼ長方形
□下水道は整備済み
■その他
□解体工事は△△さんを考えている
■予算
□家をつくるというコトが、まだ漠然としていてよくわからない
□次回、ご夫婦の年収でいくらぐらいまで借り入れが可能か報告する(住宅金融公
庫)
■次回打合せ
□日時→平成11年6月20日 16:00〜
□場所→Fさん宅
□内容→前回のまとめ
→設計コンセプトの提案
→ゾーンニングの提案
→予算について
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