Documents | オープンシステムの家づくり〜「F邸の完成するまで」 | ||||||
Chapter:2 | 基本計画 | ||||||
fig_2 | 外形模型の制作 | 1999.08.10 |
Fさんから「外形のイメージが良くつかめない」というご意見があったので、外形模型を作ることにしました。
しかし、まだ図面が決定した訳ではないので簡単なものです。
模型を見ればだいぶイメージがつかめるのでは・・・。
平面図・立面図 黙々と作り上げる西村さん 外壁はこんなかんじ
もう一つ残された問題が、鬼門です。
Fさんは全く気にせず使いやすさ重視、奥様は鬼門が気になるようです。
使いやすさと鬼門、両方をクリアするには無理が・・・。
さて、最終的にはどちらが重要視されるのでしょうか。
鬼門について山中社長は、コラムの中でこう述べています。
--ここから--
F邸完成までのドキュメント〜第4回打合せ記録に目を通すと、「鬼門を気にする」という施主の意見が書いてあった。施主の要望をすべてイエス、イエスと取り入れることが、施主の満足=ハッピーな生活につながるとは思えない。何故必要なのか、何故不必要なのかを一緒になって考え、選択すべきことと、切り捨てるべきことを納得のいくまで掘り下げることが、私たち建築家の仕事であり、そこにこそ存在意義があると思う。建築家の考えを押し付けるということではなく、専門化としての知識を駆使し、さらに必要な情報を集め、施主にとってもっともハッピーな結果になるように、知恵を絞る努力をしようということである。
さて、日本にとって中国、韓国は文化の恩人であり、文字も建築も仏教も、いろいろな文化を日本は大陸から学び取り入れた。建築における家相も、やはり中国から伝わってきた。家相の中でも、鬼門というのは一般によく知られている。では、鬼門とは何でしょうか。由来はこのように云われている。「鬼の門」 即ち、その方角から恐いものが現れるというもの。中国(漢民族)にとって、北東の方角には騎馬民族がいて、いつも侵略の恐怖を味わってきた。だから、その方角に門を作って開放するなどとんでもない、というのが基のようだ。また、その方角から季節風に乗って疫病をもたらすということもあったようだ。
(中略)
小生は思う。もし、家相(鬼門など)が世界中に通用する根拠のある考え方なら、受け入れよう。しかし、日本だけの狭い考え方なら、まして、もともと発祥の地である大陸の文化と、内容的に大きなずれを生じているのなら、小生はすべてを受け入れることはできない。それによって生活が不便になったり、余分にお金がかかるようなら、あまりにも本末転倒ではないかと思う。
--ここまで--
人それぞれ考え方が違うので、まとめるのは大変。
しかし、みんなが納得した上で次の段階に進みたいですね。