|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
![]() ![]() |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
この建物の第1期工事は設計コンペ方式を採用し、工事予定価格を大幅に上回りました。幸い順調に来場者の増加が見込まれ、すぐ増築が必要になりました。増築工事ではなんとか投資額をおさえたかったので、私達の事務所に声が掛かかりました。 工事は依頼主の意向で、タイプ2が採用されました。米子市、淀江町の総合建設会社約100社、専門工事会社約300社に、ファックスで発注説明会の案内を送り、見積もり参加の意志は、発注説明会参加後に各業者に判断していただくことにしました。 最終的に総合建設会社33社、専門工事会社58社が見積もりに参加しました。見積もり書は山中設計まで郵送とし、開封は依頼主の立ち会いのもとに行いました。コストダウン効果がどの程度発揮されるかが、関係者最大の関心事でもありました。 参考内訳明細書の単価の根拠としたのは、従来の公共工事と同じように、鳥取県建築士事務所協会作成の建築工事積算単価表、歩掛表によりました。見積もり参加業者には、積算数量が入り単価を伏せた明細書を渡しました。それぞれの業者が同じ積算数量をはじき出す労力の無駄を考慮したためです。 最終的に決定した業者の工事金額と、参考内訳明細書との金額の比較を示します。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
決定工事金額と参考内訳金額の比較 (単位円)
95年度の建築土木の市場規模は83兆円ありました。そのうち政府建設投資、いわゆる公共工事は38兆円もありました。ゼネコン疑惑が世の中を騒がし、公共工事における談合問題が指摘されたことは、まだ記憶に新しいのですが、長年続けてきた指名競争入札に代わる新しい方式は、なかなか実行には移されません。 このようなとき、幸運にも公的な工事の発注業務まで含めた設計監理の仕事をさせていただく機会を得ました。公共工事、即ち税金によって建てられる建物こそ、本当の適正価格が追求されるべきではないでしょうか。民間工事では節約というきわめて常識的な意識が、公共工事においては働きにくいのが現実のようです。建築業界の近代化がはかれない要因のひとつは、この辺にあるのかもしれません。 |
![]() ![]() |
![]() mailto:staff@open-net.co.jp |